危険因子の最近の傾向

 我が国では、1970年代までは高血圧とそれを原因として脳出血で死亡する人が多く見られました。血圧治療の普及とともに、ひどい高血圧は少なくなり、高血圧とその治療を受けている人は減少傾向にはあります。それでも、依然として3000万人から4000万人の患者さんが存在すると推定されています。
 一方で、以前日本人には少なかった肥満、高脂血症糖尿病の患者さんは増えています。現在、糖尿病が強く疑われる人は約890万人、糖尿病の可能性が否定できない人は約1,320万人いると言われています(平成19年、国民健康・栄養調査、厚生労働省)。内臓脂肪が多いと、高血圧、糖尿病、脂質異常症を合併して発症しやすく、注意が必要です。お腹まわり(腹囲)が大きく、高血圧、高血糖、脂質異常がある場合にメタボリックシンドロームと診断します。メタボリックシンドロームが強く疑われる人は約1070万人、予備群と考えられる人は約940万人いるといわれています(平成19年、国民健康・栄養調査、厚生労働省)。
 メタボリックシンドロームの割合は、男性では、30代から60代まで増加し、70歳以上ではやや減少します。一方、女性では年齢とともにメタボリックシンドロームを有する割合は増加していきます。メタボリックシンドロームの増加とともに、最近では脳梗塞の病型のなかでも、動脈硬化が原因で起こる脳梗塞(アテローム血栓性梗塞)が増えています。

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