血圧治療と脳卒中

 過去のさまざまな研究から脳卒中危険因子として高血圧が最も重要であることは明らかです。脳卒中を起こしたことがない人は、収縮期血圧が10-12mmHg、拡張期血圧が5-6mmHg下がると脳卒中の危険性が38%少なくなると報告されています(Clin Exp Hypertens 1996、Br Med Bull 1994)。また高齢者であっても、収縮期血圧が10mmHg、拡張期血圧が4mmHg下がると、脳卒中が30%少なくなるとする研究もあります(Lancet 2000)。
 国民の血圧が2mmHg下がることで、脳卒中により死亡する人は約1万人減り、新たに日常生活で障害が出る人も3500人減ると考えられています(健康日本21)。日本では以前は脳卒中で亡くなる方が圧倒的に多かったのですが、高血圧の知識と治療の進歩のおかげで脳卒中で亡くなる方は激減しました。
 脳出血を一度起こされた方は、特に血圧の治療が再発を防ぐためには重要です。一方、脳梗塞を起こされた方は、以前はあまり血圧を下げない方が良いと考えられていましたが、最近の研究では、やはり血圧を下げた方が再発しにくくなることが分かっています。かかりつけ医の先生とよく相談をしながら、きちんと血圧の治療を受けられて下さい。

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